5月はヨーロッパの低温が目立ちました。特に上旬は北極方面からの寒気が南下して気温が下がりました。
5月の最低気温は、パリ0.8℃(6日)、ローマ4.4℃(7日)、オスロ-2.4℃(8日)、アテネ12.4℃(8日)など、5月としては、ここ5年間で最低の気温となった所があり、いずれも上旬に記録されています。
図は、ECMWFのHPから転載した5月6日12UTCの北半球(30N以北)の500hPa高度・850hPa気温の解析図ですが、ヨーロッパは図の中央下に位置しています。グリーンランド南部に高気圧があり、その東側が南北に長い北風の領域となっており、850hPa・-8℃以下の寒気がイギリスの北に迫っています。このような北極方面からの寒気が流れ込む場が数日間続いて、ヨーロッパに低温がもたらされました。
(2019/6/13掲載)