2020年冬は、前年末からの高温傾向が3月にかけても続いて、記録的な暖冬となりましたが、4月はこの状況が一変して低温となりました。
左の図は北半球の4月の500hPa高度の平均と平年偏差(気象庁HPより転載)ですが、バイカル湖の北西には正偏差の極大があり、日本付近は負偏差の極大となっています。
毎日の500hPa天気図を見ていますが、3月末頃から、バイカル湖付近の長波のリッジ、日本付近の長波のトラフが持続し、日本の北西側では500hPaの流れが南向きとなり、高緯度からの寒気が日本付近に次々に流れ込む状況が顕著でした。このことが平均図に明瞭に表れています。
右の図はECMWF作成の4月13日12UTCの全球500hPa解析図ですが、ちょうど日本付近に寒気を伴うトラフが南下したところで、バイカル湖の北西の高気圧も明瞭です。4月中はこのようなことが繰り返されました。
(2020/5/4掲載)