この歌をご存知でしょうか。私は11/6の「オールナイトニッポンゴールド:古舘伊知郎」で初めて聴いて度肝を抜かれました。
まずはタイトル。主語と述語がある文章で、しかも過去形です。詞の内容はなかなかドギツい男女の愛憎劇で、歌を聴いた印象は「おどろおどろしい」、「鬼気迫る」感じ、とにかくインパクトが大きい。桑田さんがこのような歌を作られるんだということが一番の驚きでした。「うーん、奥が深い!」 私の中では「勝手にシンドバッド」、「いとしのエリー」、「夏をあきらめて」、「恋人も濡れる街角」までで止まっていて、その後のご活動のことはあまり知りませんでした。
この歌の発売日の11/11の「くにまるジャパン極(きわみ):文化放送」では、坂本冬美さんがゲスト出演され、この歌のいろいろなことを話してくださいました。デビュー当時から「桑田さんに曲を書いてもらいたい」という強い想いがあり、その念願がついに叶ったとのことで、強い意志が桑田さんに届き、この凄い歌を引き寄せたということに感激しました。
さて、この歌が気象とどういう関係があるのでしょうか?ということですが、大ありで、詞に「ゲリラ豪雨」が出てくるのです!
詞では「豪雨」に「あめ」とルビがふられていて、「げりらあめ」と歌われています。
以下は、桑田さんの、この曲の発売に向けた宣伝におけるコメントの一部です。
「進み続ける地球温暖化、そして広がり続ける格差社会。
それでもなお、拡張を止められない産業経済。
密集と過疎化が進み、日本の人口も減少の一途。
イビツでグロテスクな都市型生活を嘆き、警鐘を鳴らす「坂本冬美」魂の慟哭!!
皆様、どうぞお聴きいただければ幸いです。」
最新の数値予報をもってしても正確に予測することが不可能な「ゲリラ豪雨」は、このような閉塞感に包まれる状況を象徴するもの、あるいは更に追い打ちをかけるものとして、この歌に登場しているのかなと思いました。
(2020/11/15掲載)