全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2019年7月12日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・アルジェリアの高気圧:暖気拡大
・アメリカ105Wの高気圧:暖気持続
・ウクライナ~トルコW部の寒気トラフ:トルクメニスタン~カザフスタンW部で昇温
・オーストラリアSE部の寒気トラフ:850hPa・0℃以下の寒気が35S以北まで北上
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大。
ポルトガルのSWに寒冷渦、イベリア半島の昇温持続。ロシアNW部に寒冷渦。ウクライナ~トルコW部に寒気トラフ、トルクメニスタン~カザフスタンW部で昇温。モンゴルW部、北極海120Eに寒冷渦。モンゴル~バイカル湖にリッジ。太平洋170Eに寒冷渦。同140Wに寒気トラフ。カナダ100Wに寒冷渦。カナダE部~アメリカNE部に寒気トラフ。大西洋45Wに寒冷渦。グリーンランドに寒気トラフ。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~大。特に南極大陸60Wのリッジを周る流れで蛇行大。
南極大陸:20Eに高気圧、暖気。50E(沿岸)、115Eに寒冷渦。160~140Eにリッジ。150Wに寒冷渦。60W~南極点にリッジ。
中緯度偏西風帯以南~70S:大西洋20Wに寒冷渦。インド洋70Eに寒気トラフ、850hPa・0℃が35Sまで北上。オーストラリアSE部140Eに寒気トラフ、850hPa・0℃が35S以北まで。太平洋125Wに寒冷渦。同90Wに寒冷渦、850hPa・0℃が35S以北まで。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
アルジェリアに高気圧、暖気拡大。アメリカ105Wに高気圧、暖気持続。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -4℃:北極海120Eの寒冷渦周辺、グリーンランド55W76N付近
・南半球低極 -40℃:南極大陸110E73S付近
・高極 36℃:イラン、アフガニスタン、パキスタン
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載