全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2020年6月29日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・シベリア120Eの高気圧:昇温
・アメリカ115Wの寒冷渦:寒気南下
・ニュージーランドの寒気トラフ:寒気北上
・南極点近くの高気圧:昇温
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大。
イギリスN部、スヴァールバル諸島のSに寒冷渦。ウクライナ~フィンランドにリッジ。シベリア70E、中国85Eに寒冷渦。シベリア120Eに高気圧、昇温。モンゴルW部にリッジ、昇温。黄海、サハリンN部、カムチャツカ半島のSに寒冷渦。シベリアE端180E、カナダ120Wに寒冷渦。アメリカ115Wに寒冷渦、寒気南下。カナダ85Wにリッジ、暖気東進。アメリカNE部、グリーンランドS部に寒冷渦。グリーンランドに高気圧、昇温。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~大。特にオーストラリアのSEのリッジを周る流れ、太平洋165W~大西洋40Wで蛇行大。
南極大陸:南極点近くに高気圧、昇温。55Eに寒冷渦。95Eに高気圧、暖気。170W(ロス海)に寒冷渦。100Wにリッジ。55Wに寒冷渦。
中緯度偏西風帯以南~70S:大西洋25Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が35Sまで北上、ブラジルE部で寒気北上。オーストラリアのSに寒気トラフ。オーストラリアのSEにリッジ。ニュージーランドに寒気トラフ、寒気北上、850hPa・0℃が40Sまで。太平洋130Wに寒冷渦、寒気北上。同85Wに高気圧。同75Wに寒冷渦。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
アルジェリア、モロッコ付近で昇温。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -4℃:スヴァールバル諸島周辺、北極海80E85N付近、シベリアE端、ラブラドル海の一部
・南半球低極 -44℃:南極大陸110E74S付近
・高極(29日00UTC) 32℃:マリ、サウジアラビア、パキスタン、アメリカ100~110W
・高極(29日12UTC) 36℃:サウジアラビア、イラン
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載