全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2020年6月22日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・スペイン~ドイツのリッジ:今後昇温?
・キルギス、カザフスタンE部のリッジ:昇温
・シベリア140Eの高気圧:停滞、暖気持続
・ボーフォート海の寒冷渦:寒気拡大、南下
・南太平洋80Wの寒冷渦:寒気東進
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大~大。特にカラ海の寒冷渦を周る流れで蛇行大。
大西洋30Wに寒冷渦。スペイン~ドイツにリッジ。北欧~グリーンランドNE部にリッジ。バルカン半島に寒冷渦、リビアに寒気トラフ。カラ海、モンゴルW部に寒冷渦。キルギス、カザフスタンE部にリッジ、昇温。サハリンN部、日本に寒冷渦。シベリア140Eに高気圧、停滞、暖気持続。太平洋170E、アラスカのSに寒冷渦。ボーフォート海165Wに寒冷渦、寒気拡大、南下。アメリカ120Wにリッジ、昇温。カナダ100Wに高気圧、暖気拡大。同90Wに寒冷渦。セントローレンス湾にリッジ、暖気東進。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~やや大。
南極大陸:90Eに高気圧、暖気。155W(ロス海のNE)に寒冷渦、SE側で昇温。
中緯度偏西風帯以南~70S:マダガスカルのSに寒気トラフ、850hPa・-4℃が40Sまで北上。オーストラリアのWに寒気トラフ、寒気東進。オーストラリアSE部に寒冷渦、寒気少し強化。ニュージーランドにリッジ。太平洋125Wに寒冷渦。同80Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が35S近くまで、寒気東進。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
モーリタニアで昇温。イラン~アフガニスタンに高気圧、昇温。アルゼンチンN部、ブラジルE部で降温。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -8℃:ボーフォート海の寒冷渦周辺
・南半球低極 -44℃:南極大陸110E72S付近
・高極(22日00UTC) 32℃:モーリタニア、マリ、イラン、アフガニスタン、メキシコ、アメリカSW部
・高極(22日12UTC) 36℃:イラン、アフガニスタン
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載