東北で最低気温平年差のレンジ大(2019年12月10日08時までの最低気温)

8時までの最低気温の平年差

2019年12月10日08時(日本時間)までの最低気温の平年差の分布で、東北では平年より高い所と低い所が混在しその差が大きくなりました。

図でご覧いただけるように、東北は全体としては青っぽい(平年より低い)中に、沿岸や内陸の所々に赤があるという分布になっており、平年差の最低は若柳(岩手)の-6.2℃、最高は酸ケ湯(青森)の+7.9℃で、最低から最高までの幅が大きくなりました。なぜこのようなことになったのでしょうか。

一言でいえば、「流入した暖気が最下層にまでは及ばなかった」ということだと思います。

9日21時の秋田の850hPaの気温は-0.7℃で、平年より5℃程度高い暖気が流入しています。しかし、大気最下層では放射冷却により冷気が作られていて、この暖気はその上を流れていき、最下層の気温を上げるには至らなかった(上空に暖気があっても放射冷却がさらに進んだ)ようです。一方、標高が高く且つ冷気がたまりにくい地形の所や、もともと冷気のたまりにくい沿岸部では暖気が直接流れ込み、冷え込みが抑えられて気温が下がらず、冷気が支配する所との平年差が大きく違ってきたのではないでしょうか。

(2019/12/11掲載)

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