全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2019年6月4日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・イギリスのW~ポルトガルのWの寒気トラフ:ヨーロッパW部で昇温
・東シベリア海の寒冷渦:渦強化
・カナダN部90Wの寒冷渦:850hPa・-8℃以下の寒気
・ブラジルS部の寒気トラフ:寒気北上
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大。
イギリスのW~ポルトガルのWに寒気トラフ、ヨーロッパW部で昇温。アルジェリアにリッジ、昇温。バルカン半島に寒冷渦。ロシアに高気圧。バレンツ海に寒冷渦、シベリア60Eにかけて寒気トラフ。イラン~ウズベキスタンにリッジ、昇温。アフガニスタンに寒気トラフ。ラプテフ海に高気圧。バイカル湖に寒冷渦。東シベリア海、オホーツク海に寒冷渦。ベーリング海175Wに高気圧。太平洋170Eに寒気トラフ。同145Wに寒冷渦。アメリカSW部に低気圧。カナダN部90Wに寒冷渦。カナダE部75Wに寒冷渦、大西洋70Wにかけて寒気トラフ、ラブラドル海で昇温。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大~大。特に太平洋90Wの寒冷渦を周る流れで蛇行大。
南極大陸:180E(ロス海)に寒冷渦、周囲で降温。60~20Eにリッジ。
中緯度偏西風帯以南~70S:アフリカのSの10Eに寒気トラフ、850hPa・0℃が35Sまで北上。モザンビークに寒気トラフ。インド洋90Eに寒気トラフ、850hPa・-4℃が40S以北まで。オーストラリアW部にリッジ。タスマン海165Eに寒冷渦、オーストラリアSE部で850hPa・0℃以下の寒気持続。太平洋150Wに寒気トラフ、同120Wにリッジ、同90Wに寒冷渦、850hPa・0℃が35S近くまで、南米大陸S部で昇温。ブラジルS部に寒気トラフ、寒気北上。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
特記事項なし。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -12℃:東シベリア海155E74N付近、グリーンランド35W75N付近
・南半球低極 -48℃:南極大陸120E78S付近
・高極 32℃:サウジアラビア、イエメン、インド
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載