全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2019年6月9日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・サウジアラビア~インドの昇温
・メキシコN部の高気圧:昇温
・イベリア半島~モロッコの寒気トラフ:スペインに寒気
・オホーツク海の寒冷渦:850hPa・0℃以下の寒気拡大
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大~大。特にロシアの高気圧を周る流れで蛇行大。
グリーンランドSE部に高気圧。イギリスのWに寒冷渦、モロッコにかけて寒気トラフ。エジプトのNに寒冷渦。カラ海に寒冷渦。シベリア80Eに寒冷渦、カザフスタン、ウズベキスタンに寒気。モンゴル~シベリア100Eにリッジ。朝鮮半島N部に寒冷渦。オホーツク海に寒冷渦。北極海170Wに寒冷渦。太平洋165Wに寒冷渦。カナダ100Wに寒冷渦、アメリカ110Wにかけて寒気トラフ。カナダ80Wにリッジ、暖気。カナダE端55Wに寒冷渦。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~やや大。
南極大陸:60E、150E、170W(ロス海)に寒冷渦。100~90Eにリッジ、昇温。120Wにリッジ、W側に暖気。
中緯度偏西風帯以南~70S:南アフリカのWに寒気トラフ。インド洋55Eに寒気トラフ、850hPa・-4℃が40S以北まで北上。オーストラリアのSの120Eに寒冷渦、オーストラリア中部~E部で暖気南下。太平洋160Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が40S以北まで。同85~100Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が35S近くまで。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
アフリカSE部で降温。サウジアラビア~インドで昇温。メキシコN部で昇温。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -8℃:バレンツ海、カラ海の広範囲、北極海170W80N周辺、カナダN部115W70N付近
・南半球低極 -52℃:南極大陸110E73S付近
・高極 32℃:サウジアラビア、オマーン、イラン、アフガニスタン、パキスタン、インド
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載