全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2019年6月16日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・イラン周辺の昇温:850hPa・36℃以上の暖気
・チリのWの寒冷渦:850hPa・0℃以下の寒気が30Sまで
・エルズミーア島のSWの寒冷渦:850hPa・-8℃以下の寒気
・イギリスのWの寒冷渦:停滞
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、やや大。
大西洋30W、イギリスのWに寒冷渦。ウクライナW部に高気圧、暖気。トルコに寒冷渦、停滞。北極海60Eに寒冷渦。カザフスタンE部80Eに寒気トラフ。シベリア115Eに高気圧、暖気。オホーツク海N部、日本N部に寒冷渦。太平洋165Eにリッジ。同160Wに寒冷渦。エルズミーア島のSWに寒冷渦。カナダW部120Wにリッジ、昇温。カナダE部70Wに寒冷渦。グリーンランドS部に高気圧。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~大。特に南太平洋で蛇行大。
南極大陸:65Eに寒冷渦。150~120Eにリッジ、昇温。175W(ロス海)に寒冷渦。
中緯度偏西風帯以南~70S:大西洋05Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が35Sまで北上。オーストラリアのSの120Eに寒気トラフ、850hPa・-4℃が40Sまで。オーストラリアSE部に寒気トラフ。ニュージーランドのSに寒冷渦、850hPa・0℃が40Sまで。太平洋115Wに大規模な寒気トラフ、850hPa・0℃が35S以北まで。75W(チリのW)に寒冷渦、850hPa・0℃がアルゼンチンの30Sまで。南米大陸S端に高気圧、暖気。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
イラン付近で昇温。インドN部で降温。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -8℃:カラ海のN、カナダNW部~北極海の120W75N周辺
・南半球低極 -48℃:南極大陸125E79S付近
・高極 36℃:イラン
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載