全球大気の流れ、寒気・暖気の状況:2020年7月21日12UTC
★注目される現象(500hPa流れ、850hPa気温)
・北欧S部の寒気トラフ:寒気東進
・モンゴルのリッジ:暖気北上
・シベリア145Eの高気圧:暖気北上
・ニュージーランドの寒気トラフ:寒気東進
・南太平洋75Wの寒冷渦:アルゼンチンで寒気北上
★個別詳細
【北半球偏西風帯以北の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~大。特にロシアNE部の高気圧、シベリア145Eの高気圧を周る流れで蛇行大。
大西洋35W、ポルトガル、スヴァールバル諸島のSW、ロシア45Eに寒冷渦。北欧S部に寒気トラフ、ロシアS部に寒気トラフ、それぞれ寒気東進。ロシアNE部に高気圧、暖気。シベリア85E、同110E、北極海90Eに寒冷渦。モンゴルにリッジ、暖気北上。シベリア145Eに高気圧、暖気北上。太平洋170E、ボーフォート海、カナダ70Wに寒冷渦。カナダ110Wにリッジ、暖気北上。
【南半球偏西風帯以南の500hPa流れ、850hPa気温】
偏西風の蛇行は、小~大。特にニュージーランドのN~大西洋20Wで蛇行大。
南極大陸:30W(ウェッデル海)、150Wに寒冷渦。120~90Eにリッジ、暖気。
中緯度偏西風帯以南~70S:大西洋10Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が35S近くまで北上。マダガスカルのSに寒気トラフ、850hPa・0℃が35S近くまで。オーストラリア中部に寒冷渦。ニュージーランドに寒気トラフ、850hPa・0℃が35Sまで。太平洋130Wに寒気トラフ、850hPa・0℃が35S以北まで。同75Wに寒冷渦、850hPa・0℃が30S以北まで、アルゼンチンで寒気北上。
【低緯度域の850hPa気温の変化】
ニジェール、チャド付近で降温。日本SW部に高気圧、暖気。
★850hPa気温の低極、高極:ECMWF解析図から読み取り
・北半球低極 -4℃:ボーフォート海140W72N付近
・南半球低極 -40℃:南極点~10E84S付近、南極大陸130E86S、160E73S付近
・高極(21日00UTC) 32℃:サウジアラビア、イランW部、アメリカSW部
・高極(21日12UTC) 36℃:サウジアラビア、イラン
※ 図はヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)ホームページより転載